エルメスバッグのお手入れ方法と注意点をご紹介【バーキン ピコタン ボリードetc】

レディースブランド サロン BRILLERのブログをご覧の皆様、こんにちは。

先週はお盆休みの時期でしたが、台風7号の発生など不安定な夏の空に、落ち着かない休暇を過ごされたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
BRILLER(ブリエ)がある東京も16日が雨風のピークで、出勤していたスタッフ一同「どうか電車が止まりませんように!」と祈りながら働いていましたが、帰宅する頃には空模様もすっかり平常通りに戻り、土日は台風一過の晴天になりました。
とはいえ息苦しく感じられるほどの湿度を含んだ夏の空気が東京を包み込んでいて、気を抜くと夏バテしてしまいそうな気候です。
適度な水分を摂りつつ美味しいものを食べてこの夏を乗り切ろうと思います。

さて、夏になるとお客様から革製品のお手入れ方法についてご質問いただくことが増えます。
特にエルメスの革製品はとても高額なだけに、綺麗な状態を長く保てたらますます愛着が湧いてくるのではないでしょうか。

そこで今回は、エルメスの革製品のお手入れ方法や適切な保管方法について解説したいと思います。

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【エルメスの歴史】

エルメス(Hermès)は、1837年にティエリー・エルメスによってフランス・パリで創業されました。
当初は馬具製造を専門とし、高品質な馬具や鞍を提供することで名声を得ました。
1892年に乗馬用の鞍を収納するためのバッグ『オータクロア』を制作したのがエルメス初のバッグでしたが、それはあくまで馬具の派生としての展開でした。
19世紀後半になると、移動手段が馬車から自動車へと移り変わり馬具の需要が減少する中で、馬具製造で培った縫製技術や高品質レザーの仕入れルートを活かした革製のバッグ製造に乗り出し、以降、世界初のファスナー付きバッグ「ボリード」やファッションアイコンの名前を冠した「ケリー」「バーキン」などの名作バッグを生み出し、世界中で愛されるファッションブランドへと成長を遂げました。

【エルメスの特別なレザー】

エルメスの革製品は『キング・オブ・タンナー』とも称されるカーフレザーの名門タンナー「デュプイ社」や、そこから独立した「アノネイ社」から仕入れた最高品質のレザーのみを使用しています。
この2社は世界でも最高峰との呼び声高く、これらのタンナーのレザーを使用すること自体が高品質のバロメーターとなっていますが、エルメスではその中でも特にしなやかでキメが整った美しいレザーのみを採用しています。
そんな徹底した品質管理が可能な理由は「デュプイ社」と「アノネイ社」がエルメスの傘下にあるから。
優先的に高品質なレザーを選び仕入れることができるので、エルメスが認めるような品質のレザーは他のブランドには回ってこないという噂もあるほどなのです。
品質の良いレザーだからこその質感と美しい発色は他社の革製品とは趣の異なるエレガントさが備わっています。

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エルメスの歴史と使用しているレザーへのこだわりについて簡単にご紹介させていただきましたので、続いて人気コレクションのバーキンやケリー、ピコタンなどに幅広く採用されている定番レザー「トゴ」や「トリヨンクレマンス」、「エプソン」などカーフレザーのお手入れ方法、保管する際の注意点について解説していきます。

【定番レザーの特徴】

●トゴ エルメス バーキン25 トゴ エトゥープ シルバー金具

雄仔牛の革に細かくくっきりとした型押しが施されており、マットでしなやかな質感が特徴。
自然な風合いの型押しがあるので傷が気になりづらく、適度な柔らかさで使い込むほどに味わいが生まれます。
血筋と呼ばれる血管が通っていた痕跡が縦皺としてうっすらと残ります。

●トリヨンクレマンス ピコタンロックPM トリヨン エトゥープ ゴールド金具

トゴと似た雰囲気のマットな素材ですが、こちらは雄牛の革にトゴよりも幾分浅めの型押しをしており、しっとりと柔らかな質感です。
血筋がないためバッグ全体が均一に整った印象ですが、素材の柔らかさゆえに年数を重ねるごとにこなれた雰囲気へと変化していくのをお楽しみいただけます。

●エプソン エルメス ボリード 1923 25 エトゥープ エプソン シルバー金具

雄牛の革に目の細かい型押しを施したハードな質感が特徴の素材。
しっかりと自立する固さがあるので型崩れしにくく、外縫いのケリーやボリードなどきちんと感のあるデザインにもよく使われています。
傷や汚れがつきにくく扱いやすい素材の一つです。

【エルメスバッグのお手入れと保管方法】

⚫︎日常的なお手入れ

エルメスの革製品を長く美しく保つためには適切なお手入れが必要です。
といっても難しいことではありません。
ご使用後に柔らかい清潔な布で優しく乾拭きを行って湿気や汚れを取り除いた後に、風通しの良い場所で1日程度休ませてあげましょう。

お気に入りのバッグは毎日愛用したいところですが、革製品は湿気に弱いので、特に夏場など湿度が高いシーズンは数日使ったら1日お休みしてしっかりと湿気を抜く事で綺麗を保つことができます。
また、万が一急な雨でバッグが濡れてしまったという場合には、シミにならないようにできるだけ早くしっかりと水分を拭き取り乾かすようにしてください。
ただし、ふき取りの際にゴシゴシと強く拭いてしまうと色落ちしてしまったり、乾かす際の保管場所で洋服や他のバッグと触れてしまうと色移りの原因となるのでお気をつけください。

なお、レザーの柔軟性を保つための保湿クリームや防水スプレーのご使用は、シミや色落ちの原因にもなりえるためエルメスレザーにはおすすめいたしません。

ハンドル部分などは特に汚れやすいパーツなので汚れが付着しないよう、あらかじめツイリーを巻いてご使用いただくのもおすすめ。
その日の気分に合わせてハンドルを飾ればコーディネートもより一層楽しくなりそうです。

⚫︎ご使用時の注意点

いくらバーキンがたくさん荷物を入れられるようにデザインされたバッグであったとしても、荷物を詰め込みすぎると型崩れの原因になってしまいます。
それはそれでこなれ感が出てカッコいいのですが、出来るだけキレイな形状を保ちたいという方は、バーキンに限らず荷物はバッグの8分目を目安に入れると綺麗に収まり型崩れもしにくいのでおすすめです。
また、明日も使うからといって荷物を入れっぱなしにせずに、ご自宅では全て荷物を取り出してバッグピローなどで形を整えてあげるとより良いです。

⚫︎保管時の注意点

バッグを収納する際には、美しい形を維持するために充分なスペースを確保し、形が崩れないように保管することが重要です。
前述の通りバッグピローやクッション材を入れて形を整えたら、直射日光やライトによる色褪せを防ぐため、通気性の良い不織布の袋に入れて、直立させて収納することをおすすめします。

それでもトリヨンクレマンスなどの柔らかい素材は自重(じじゅう)によって革がたわんできてしまいます。
気になる場合は、バッグピローで形を整えてからしばらく吊り下げ収納をしても◎。
ただし、十分にスペースを確保して吊るさないと、隣の収納物に接した状態は湿気による変質や色移りなど変色の原因になってしまいます。

また、クローゼットに入れて長期保管をする場合は、湿度調整がとても大切。
湿度が高いと変色やカビの原因となりますが、逆に乾燥しすぎていても革本来の柔軟性が失われシワやヒビ割れの原因になってしまいます。
乾燥剤を直接バッグに入れてしまうと乾燥しすぎてしまう恐れがあるため、クローゼットに除湿剤を入れて空間の湿度コントロールを心がけると同時に、定期的にクローゼット内の掃除を行いほこりなどの汚れの付着を防げると安心です。

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今回はエルメスのレザー製品をきれいに保つためのお手入れ方法と保管方法についてご紹介させていただきました。
高額だからこそ繊細なエルメスレザーを、長くきれいな状態でご愛用いただけたら愛着もひと際わいてくるのではないでしょうか。
このブログが皆様のご参考になりましたらうれしいです。

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