レディースブランド サロン BRILLERのブログをご覧の皆様、こんにちは。
「一生モノ」のアイテムを選ぶ時、大切にしたいポイントは人それぞれ。
時計には、それぞれのブランドが積み重ねてきた歴史と、そこに込められたストーリーがあります。
このシリーズでは、「誰かに話したくなるような物語のある時計」にフォーカスを当て、珠玉の1本をご紹介していきます。
その逸話に触れ、お気に入りのモデルを見つけていただければ幸いです。
以前のブログではカルティエのタンクルイ、パテックフィリップのアニュアルカレンダーをご紹介しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。
今回ご紹介するのは、スイスの老舗メゾン・ショパールが手がける、女性のための腕時計——「ハッピースポーツ 278546-3002」です。
【目次】
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革新とクラフトマンシップの融合、ショパールの歩み
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女性の自由を祝う時計【ハッピースポーツの誕生】
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ハッピーダイヤモンドとハッピースポーツの違い
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「ハッピースポーツ 278546-3002」の魅力
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まとめ:ダイヤモンドが語りかける、あなたの物語
革新とクラフトマンシップの融合
ショパールの歩み
ショパールという名を耳にしたことがある方は多いかもしれません。
1860年、若き時計師ルイ‐ユリス・ショパールによってスイス・ジュラ地方で創業されたこのメゾンは、当初は懐中時計やクロノメーターを手がける高精度時計ブランドとして知られていました。
創業から100年以上が経った1963年、ドイツの宝飾商カール・ショイフレにより買収されたことで、ショパールは新たな時代を迎えます。以後、時計とジュエリーの両方を展開するラグジュアリーメゾンとして名声を確立しました。
ショパールの最大の特徴は、熟練職人による自社一貫製造体制と、技術革新を恐れず遊び心を忘れないデザイン哲学です。その精神を最も象徴的に体現したモデルこそ、1993年に誕生した「ハッピースポーツ」シリーズなのです。
女性の自由を祝う時計【ハッピースポーツの誕生】
ハッピースポーツのコンセプトは、ずばり「女性が24時間付けていられる時計」。
女性が活躍するこれからの時代を見据え、ビジネス、休日のテニスコート、パーティなど、どんな場所・ファッションであれ、身に着けることができる時計を目指しました。
選ばれたのがステンレススティールとダイヤモンドの組み合わせ。
当時の高級時計の常識を覆す発想です。
今となっては当たり前の組み合わせですが、ラグジュアリー=貴金属とされていた時代に、あえてステンレススチールというカジュアルな素材を選びつつ、自由に動くダイヤモンドを文字盤の上に配置するという大胆なアプローチは前代未聞でした。
そして一番のサプライズは「文字盤上をダイヤモンドが自由に動く」という仕様です。
実は「ハッピースポーツ」は1976年に発表した、ケースの外周(文字盤とベゼルの間)で自由に動くダイヤモンドを配した「ハッピーダイヤモンド」のヒットを受けて誕生しています。
しかし文字盤の上を動くダイヤモンドははじめての試み。
難易度は跳ね上がります。
「ハッピースポーツ」を主導したのは当時ショパールの共同社長だったキャロライン・ショイフレ、「ハッピーダイヤモンド」を生み出したカリン&カール・ショイフレ3世の娘です。
彼女がこのアイデアを提案した際、当時のアトリエ長は強く反対したといいます。ステンレススチールにダイヤモンドを入れた時計なんて絶対に売れない、と言い切り、さらに「どうしても売るというのなら、1本売れるたびにバラの花を1本贈るよ」と賭けをしたのだとか。
ところが発売されるやいなや、ハッピースポーツは“スポーツ・シック”という新しいスタイルで女性たちを魅了。オフィスにも、テニスコートにも、パーティにも着けていけて、ジーンズにもドレスにも似合う万能さが評価され、コレクションは大ヒットを記録します。やがてアトリエ長は、自身の言葉を祝福に変えて、キャロラインにたくさんの花が咲くバラの木を贈ったそうです。
ダイヤモンドを“閉じ込める”のではなく“解き放つ”ことで、ジュエリーと時計の境界を軽やかに超えていく。そんな解放感と詩的な美しさが、「ハッピースポーツ」の魅力であり、発売以来女性たちの心を捉えて離しません。
ハッピーダイヤモンドとハッピースポーツの違い
「ハッピーダイヤモンド」と「ハッピースポーツ」はどちらも現行のコレクションで、ぱっと見はよく似ていますが、2つのモデルにはいくつのか違いがあります。
・ケース素材の違い
ハッピーダイヤモンドは素材に貴金属を採用
ハッピースポーツは素材にステンレススチールを採用
・ダイヤモンドが動ける範囲
ハッピーダイヤモンドは文字盤の外周にムービングダイヤモンド配置
ハッピースポーツは文字盤にムービングダイヤモンド配置
・リューズの有無
ハッピーダイヤモンドにリューズはなく、裏蓋にあるボタンで時間調整
ハッピースポーツはリューズがあります
「ハッピースポーツ 278546-3002」の魅力
今回ピックアップするのはこちらの「ハッピースポーツ 278546-3002」。
ステンレススチールのケースにローマ数字のインデックス。文字盤は華やかかつ上品なシェル文字盤です。
オーバル型のケースにはダイヤモンドがセッティングされており、お手元でキラキラと輝きます。
クラシカルな印象を与える一方で、文字盤には7石のムービングダイヤモンドが軽やかに舞っており、見るたび思わず笑顔になってしまうような腕時計です。
面白いのは文字盤を傾けた時のダイヤモンドの動き方。
ただスーッと動くのではなく、コマのようにくるくると回りながら動きます。
「ムービングダイヤモンド」は、ただ美しいだけではありません。光の角度によってキラキラと輝きながら表情を変える様子は、まるでその人の感情を反映しているかのようでもあります。落ち込んでいる日も、ダイヤモンドが踊る姿を見るとふっと心が軽くなる。そんな“魔法”のような魅力があるのです。
クオーツ式なのでメンテナンスが簡単な点も嬉しいポイント。
ケース径は約30mmと、女性の手元にちょうど良いサイズ感。ベルトにはブラックのレザーが使われており、控えめながらも上品な存在感を放ちます。フォーマルにもカジュアルにもマッチするデザインで、まさに“毎日を共に過ごせる相棒”のような存在です。
ダイヤモンドが語りかける、
あなたの物語
いかがでしたでしょうか。
バックグラウンドストーリーを知ると、その時計への興味や愛着がぐっと増すと思います。
時を共に刻む相棒として、この物語ある時計を選んでみてはいかがでしょうか。
ぜひBRILLERでご自分に合った「一生モノ」を、探してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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