【物語のある時計 Vol.1】タンク ルイ カルティエ SM

レディースブランド サロン BRILLERのブログをご覧の皆様、こんにちは。

「一生モノ」のアイテムを選ぶ時、大切にしたいポイントは人それぞれ。
見た目や機能性はもちろん大切ですが、モノの世界には、数々のストーリーやエピソードを有し、語り継がれる価値のある名品が数多く存在します。
このシリーズでは、「誰かに話したくなるような物語のある時計」にフォーカスを当て、珠玉の1本をご紹介していきます。
その逸話に触れ、お気に入りのモデルを見つけていただければ幸いです。

今回ご紹介するのは、「王の宝石商、宝石商の王」の異名を持つ老舗ジュエラー、カルティエの「タンク ルイ カルティエ」です。


CARTIER カルティエ タンク ルイ カルティエ SM W1529856 YG

タンク ルイは、アールデコ様式のエレガントなデザインとラグジュアリーな魅力を兼ね備えた腕時計で、宝飾ブランドの頂点に君臨するカルティエならではの洗練された美しさが際立つ腕時計です。
その魅力を一言で表すなら、「シンプルでエレガント」。
機能性とデザイン性が見事に融合したこの時計は、あらゆるシーンに寄り添うタイムレスな逸品です。
まずはタンクルイの属する「タンクコレクション」について見てみましょう。


「タンク」は発売から100年以上に渡り愛されている、カルティエを代表するウォッチコレクションで、タンクフランセーズやタンクアメリカンなど、長い歴史の中で豊富なバリエーションが存在します。

タンクコレクションの原型となる最初の「タンク」が誕生したのは、第一次世界大戦の最中、アールデコの時代が幕を開けようとしていた1917年のことです。
創業者の孫、3代目当主ルイ・カルティエは、こちらも名品として愛されている「サントス」をデザインした後、新たな時計のインスピレーションを探し求めていました。
「新しいフォルムの時計を作りたい」という想いで生み出したのが、ブレスレットの延長上にダイヤルを収め、直線的で無駄のないフォルムが美しい「タンク」です。

懐中時計から派生したラウンド型が主流だった腕時計の黎明期において、「タンク」は「サントス」に続き、非常に革新的なデザインとして登場しました。機能性を重視した直線的で幾何学的なデザインは、その後のアールデコ様式の先駆けとしても高く評価されています。
コレクション名の「タンク」は、その名の通り戦車を意味しており、第一次世界大戦で活躍した戦車のキャタピラーの轍(わだち)からインスピレーションを受けたと言われています。
実際のデザインは、戦車を真上から見たシルエットをイメージしており、縦に伸びる2本の枠の間にストラップを取り付けるラグを一体化させた独特なフォルムが特徴です。

当時は男女のファッションや役割が明確に分けられていた時代でしたが、「タンク」はその洗練されたデザインによって、性別を問わず多くの人々に愛されました。世界中の著名人を虜にし、愛用者を指す「タンキスト」という言葉が生まれるほどだったと言います。



さて、そんなタンクから生まれた「タンク ルイ カルティエ」。
初代「タンク」のDNAを最も色濃く受け継いでいるとされており、現行ラインナップの中でもハイエンドモデルとして特別な位置付けです。
コレクション名に生みの親であるルイ・カルティエの名前が入っていますが、実際に彼自身もタンクルイを愛用していました。イヴ・サンローランやケネディ大統領、アンディ・ウォーホル、現代の日本であれば石田ゆり子さんなど、タンクルイを愛する著名人は数多く存在します。


こちらのSMサイズは縦29.5mm×横22mmと、華奢な女性の手首にもフィットする絶妙なサイズ感が魅力的です。
タンク ルイのケースは18Kゴールドで作られており、リューズにはパール状の飾りと天然石サファイアがあしらわれています。
世界屈指のジュエラーらしい装飾に思わず心が躍ります。


リューズのデザインは戦車をモチーフにしたタンクらしく、砲弾をイメージして作られているのだとか。
スーツの袖口からチラリと覗くよう計算されたデザインで、控えめながらも上品な存在感を放ちます。
ワンピースやドレスなどのフェミニンなファッションにも自然に調和するので、幅広いシーンで活躍してくれることでしょう。
ちなみに通常モデルのリューズには主にブルースピネルが使用されるので、タンク ルイがどれだけ特別な想いがこもったコレクションなのか、カルティエの深いこだわりが感じられます。


優雅な丸みを帯びた長方形のフォルムは、直線的でありながらも柔らかさを感じさせるデザインです。
文字盤には、「レイルウェイトラック」と呼ばれる特徴的な装飾が施されています。
この「レイルウェイトラック」とは、線路のように並行する2本のレールに枕木を渡したようなデザインで表現されたミニッツマーカー(1分刻みの目盛り)のことを指します。
このデザインは、時刻を正確に読み取れる実用性と、視覚的な美しさを兼ね備えており、腕時計とアールデコ様式との深い関わりを象徴する意匠です。

光沢のある革ベルトとの組み合わせは、クラシカルでアンティークの様な風格があります。
また、イエローゴールドのケースは上品な輝きで、身に着けたときの高揚感も格別のものです。
端正でエレガントな雰囲気が漂い、身に着けるだけで自分自身もクラスアップさせてくれるようなパワーを持っていると感じます。


いかがでしたでしょうか。
歴史やデザインの意図を知ると、その時計はより魅力的に輝いて見えます。
物語のある時計を身に着けることは、そのモノが秘めるエピソードやデザインを通してご自身の個性や価値観をさりげなく表現することでもあると思います。
ぜひBRILLERでご自分に合った「一生モノ」を、探してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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